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ぬりえ美術館

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カテゴリー:海外ぬりえ研究室
世界各地のぬりえについての研究のご紹介です。

『海外ぬりえ』 研究室 No.26 今月は、 ハンガリー編です。

ハンガリーのぬりえをご紹介いたします。
12月ですので、最初にクリスマスのぬりえ本をご紹介いたします。
右ページにぬりえがあり、左ページにはその絵の物語のようなものが書かれています。
絵は手描きで書かれています。手書きで絵の物語が描かれているぬりえ本は、他にもあります。

2つ目のぬりえ本は、ぬりえの他に迷路や印に描かれた色でぬっていくぬりえ、その他指示により数を学ぶ等のアクティビティーがついてぬりえ本です。1つ目の本より、絵のタッチがモダンなぬりえ本です。
どの本も、子どもたちにぬりえを楽しんでもらいたいと願って制作されているのがわかるハンガリーのぬりえ本でした。
   

3つ目はアニメーションと思われる猫とおじいさんの物語のぬりえです。ぬりえの中にシールが入っています。大変お洒落なアニメーションの絵です。
   

4つ目のぬりえ本は、背景に色がぬってあるという珍しいぬりえ本で、このようなぬりえ本は初めて見ました。
見開きの1ページ目は1本の色鉛筆で白地になっている部分をぬり、サンプルで紹介している絵は、3本の色鉛筆をつかって塗る様になっています。最後の見開きページは、絵の部分が全て白になっていますので、その部分を塗るようになっています。簡単な色ぬりえから始めて、段々にぬりえに慣れていくという構成がとられています。
   

どの本も、子どもたちにぬりえを楽しんでもらいたいと願って制作されているのがわかるハンガリーのぬりえ本でした。


来年も珍しいぬりえ本をご紹介していきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

Posted: Nurie : 14年08月16日

『海外ぬりえ』 研究室 No.24  今月は、 ベトナム編です。

今月はアジアの国のぬりえをご紹介いたします。ベトナムです。

ベトナムでは、長い戦争の時がありましたので、一般の方々の間では、ぬりえをしたことがないという人もいらっしゃいます。自分の子どもが幼稚園に行くようになって、「ぬりえ」とはこういうものかと知ったというお母さんたちがいらっしゃいます。
しかし今では店頭に、様々なぬりえ本が売られています。


1.お花のぬりえ
   

バラ、菊、蓮、ダリア、ぼたん等のお花のぬりえです。
右ページが色見本がついています。お花の他に、蝶々、とんぼ、鳥等のシリーズ本になっています。お花のぬりえはとてもアジアらしいと感じます。

2.ドラえもんとのび太君等が表紙のぬりえ本です。
   

ぬりえをしながら、文字と単語を覚えられるようになっています。この本も文字のほかに、数字を覚える本がシリーズになっています。
ドラえもんは、アジアの国々では日本の観光大使になっているほど、大変人気があります。


3.民話や物語のシーンをとりあげたぬりえ本です。
   

赤ずきんちゃんや白雪姫やベトナムの民話等10篇のお話が取り上げられています。上に色見本があり、下にぬりえをするように構成されています。


これからも、平和が続いて、子どもたちがぬりえを楽しんでくれることを祈っています。

Posted: Nurie : 13年11月16日

海外ぬりえ研究室 エジプト編

『海外ぬりえ』 研究室 No.23  今月は、 エジプト編です。

エジプトのぬりえをご紹介いたしますが、エジプトらしいぬりえと一般的なぬりえを選んでご紹介いたします。


①エジプトの王様のぬりえ
   

エジプトの様々な神様が描かれたぬりえ本です。表紙には太陽神が描かれています。上下、または左右に色見本が描かれていますので、それを見ながらぬりえをすることができます。
太陽神のほか、創造神のKhum(クヌム)、軍神であり狩猟の女神であるNeit(ネイト)など、エジプト神話の神様たちが描かれています。子どもたちは、このぬりえをしながら、自国の伝統的な神様を覚えていくのでしょう。

②昔のエジプトの動物のぬりえ本
   

紀元前5000年~3150年の岩や記念の石柱や石碑に描かれた動物や鳥たちのぬりえ本です。当時動物がどのようない捉えられていたかがわかります。

③Color Me(私に色をぬって)

数字を覚えるためのぬりえ本です。1には一匹の動物、2には二羽の蝶々など、数字と同じ数の動物や鳥、物が描かれています。同じ系列の本に、アルファベットを覚えるぬりえ本も出版されています。


②と③には、色見本はついていません。


大人も子どもも、気軽にぬりえを通じてで、エジプトのことを学ぶことができますね。

Posted: Nurie : 13年10月23日

海外ぬりえ研究室 スペイン編(3)

『海外ぬりえ』 研究室 No.22 今月は、 スペイン編(3)です。


スペインに、「大人のぬりえ」ときせかえがありました。ぬりえには、はっきりと"大人向け"と書かれています。


きせかえは、大人の女性の下着姿がえがかれています。様々なシーンに合わせた服のシールがあります。本のサイズも大きく、ファッションを学ぶ人たち向けかもしれません。


この本は、取材をしたmtm出版社のぬりえ本です。上の本は、"バルセロナを塗ろう"というタイトルで、バルセロナの街の様々な建築物などが描かれています。
下の本は、花、鳥、動物、建物などが白黒のはっきりした線で描かれ、一部には、花を開くとしたには蝶々や虫などが描かれていたりしています。このような手間のかかる作業を必要とするぬりえ本は、中国で作られているそうです。初めてみるぬりえ本でした。


こちらのぬりえ本は、ディズニー、時計など形のぬりえ、ガウディーの建物のぬりえ、大人の冒険を描いたぬりえ等です。


本当にスペインには、様々なぬりえが沢山販売されています。大人の人に参考になるぬりえ本もあり、絵画に関心が高いのだろうと思いました。ガウディーは、子どもは勿論大人もその建物をみると子ども心をそそられるような自由さにあふれた建物ですから、ぬりえ心も刺激されるというものです。


本の中味については、個々に別途ご紹介していきたいと思います。
お楽しみに。

Posted: Nurie : 13年10月23日

海外ぬりえ研究室 スペイン編(2)

『海外ぬりえ』 研究室 No.21   今月は、 スペイン編(2)です。

今月は、5月に調査をいたしましたスペインのぬりえの概要をご案内いたします。
   


さて、写真①は、いわゆるぬりえ本です。ドラえもんが放映されているそうで、ドラえもんのぬりえもありました。
ミツバチマーヤ、ディズニーのお姫さまのようなぬりえ、こちらは塗りながら文字が学べるようになっています。
妖怪のぬりえ、紫、青などカラーで纏められたぬりえ本などがあります。

写真②は、女の子が好きなお姫さまやスペインでは大人気のSant Jordi(サン・ジョルディ)のぬりえです。
左上のお姫さまは、アジアの小さいお姫さまというタイトルで、日本的なものもありますが、中国的な絵が多く描かれています。


右上のお姫さまは、マンダラで、お姫さま、王子様、お城などが描かれています。
Sant Jordiは、ドラゴンからお姫さまを守ったサン・ジョルディの物語のぬりえで、絵を塗りながら、文字の勉強もできるようになっています。

Posted: Nurie : 13年10月23日

海外ぬりえ研究室 スペイン編 (1)

『海外ぬりえ』 研究室 No.20   今月は、 スペイン編(1)です。

今月は、5月に調査をいたしましたスペインのぬりえの概要をご案内いたします。



①この絵は、なんだか分かりますか?これは、バルセロナにあるアントニオ・ガウディ作のグエル公園のトカゲのぬりえです。素材は、先月のカナダのぬりえ編のスポンジボブの素材と同じで黒の部分がベロアになっています。ガウディのトカゲなんて、いかにもスペインを象徴していますね。



②これでビックリしてはいけません。スペインには、著名な画家が沢山います。エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤ、ピカソ、ミロ、ダリ等など。
プラド美術館を初め、それぞれの画家の美術館がマドリードやバルセロナにあります。それらの画家の絵をこどもたちが見学したときに勉強する絵本やぬりえ等がミュージアウショップに沢山販売されています。表紙も可愛らしく、つい手に取ってみたくなりますね。


③今回マドリードで訪問した幼児学校で、テキストをいただくことができました。幼児学校で現在使っているもので、中にはぬりえをしながら勉強するページが沢山入っています。


スペインでは幼児教育は5才くらいまでで、幼稚園(0歳~3歳児)、幼児学校(3~5歳児)があり、義務ではないが、100%近くが就学していて、義務教育の準備期間としての役割を果たしているそうです。公立の場合は通常、初等学校(6~12歳)に併設されており費用は無料。というわけで、スペインでは、3~5歳児が行くところは、「学校」と呼ばれています。

Posted: Nurie : 13年10月23日

海外ぬりえ研究室 カナダ編

『海外ぬりえ』 研究室 No.19  今月は、 カナダ 編です。


今月の海外ぬりえは、カナダのぬりえをご紹介いたします。
カナダのぬりえ本も先月同様に、知人がカナダに行った際に購入して寄贈してくださったぬりえになります。



1.「Lil Bratz」のぬりえは、実は2001年アメリカ生まれのファッション人形のぬりえ本です。アメリカだけでなく、カナダでも人気となっているのでしょう。
Cloe,Jade,Sasha,Yasmin という4人のアイドルがいて、大きな顔にほっそりした体、アーモンド形の目が特徴です。
このぬりえ本は、海外には時々みかけるのですが、200ページほどあるような、非常に分厚いぬりえ本です。中味はぬりえ、パズルの他に、この人形のプロフィールを書き込んだり、予定表を作ったり、それぞれのお人形に着せるTシャツの柄を書いてみたりと自分で文章など書く部分も多く、今までのアクティビティブックとも一味違った本のなっています。このようなタイプのぬりえ本を日本では見たことがありませんので、日本でもこのようなぬりえ本があるといいなと思いました。


2.この本も、初めて目にするものでした。
白・黒の黒の部分がベロアで描かれたぬりえ本です。主人公はスポンジのボブと言います。ベロアの黒い部分に付属品でついているマジックのようなものでぬるとそこに絵が出てくるようです。“100色ものカラフルな驚きが魔法のように現れます”というキャッチコピーが書かれています。珍しいぬりえ本ですね。


3.やっと普通のぬりえ本がありました。
クリスマスのスノウマンが表紙で、中のぬりえもクリスマス関連の絵が描かれています。線がとても太いので、小さいお子さんにはとても描きやすいのではないかと思います。


私も海外の本屋さんに立ち寄ったときには、その国のオリジナリティーを感じられるものや日本では目にしたことがないようなものを探しています。カナダのぬりえには、その貴重性が感じられて、大変面白いと思いました。
来月もお楽しみに。

Posted: Nurie : 13年10月23日

海外ぬりえ研究室 ブラジル編

『海外ぬりえ』 研究室 No.18 今月は、ブラジル編です。
今月の海外のぬりえは、ブラジルをご紹介いたします。
海外のぬりえ本は、実際に私が現地に行ったものばかりではなく、友人、知人からの寄贈という場合もあります。今回のブラジルは頂いたものになります。

ぬりえ美術館に収蔵のブラジルのぬりえはタイトルこそ違え構成がほとんど同じです。ぬりえをしながら何かを勉強するアクティビティタイプのぬりえというスタイルです。
4冊のぬりえ本をご紹介しますが、中味はぬりえのページ、パズルをするページ、迷路などのページなどで構成されています。


1.の本は、「ピノキオ」のぬりえ本です。左右のいずれかに色見本がついています。

2.の本はサーカスというタイトルのぬりえ本です。ぬりえページの他にパズルや言葉遊びなどがついています。


3.の本は天使たちの絵を通して、ぬりえやパズルや迷路などで構成されています。シリーズ化されているようで5冊所蔵しています。

4.絵の具の絵のぬりえ本は、絵の具のキャラクターがぬりえになったり、同じ形のシルエットを選ぶものやパズルのページなどで構成されています。


先月の韓国のぬりえ本は大変ページ数も多い豪華なぬりえ本でしたが、こちらはその反対に4ページから6ページ、10ページと薄いぬりえ本となっています。
手軽にぬりえをしながら、様々なことを学ばせることがブラジルでは親達に望まれているのかもしれませんね。
本当に国によって、違いがあることが分かります。是非次回もお楽しみに。(館)

Posted: Nurie : 13年10月23日

海外ぬりえ研究室 韓国編

『海外ぬりえ』 研究室 No.17 今月は、韓国編です。

今月は韓国のぬりえをご紹介いたします。韓国のぬりえの一つは、”Smaile School1"というタイトルで、このぬりえはぬりえをしながら英語を勉強するアクティビティー本となっています。
   

このシリーズはいくつもあるようで、美術館にあるものだけでも、英語の動物名を覚える、英語で「自分の好きなもの」、例えばお人形(doll)や自転車(bicycle)を覚える、英語で赤(red)、黄(yellow)と「色」を覚える本等があります。


日本のぬりえの韓国版では、まず「ハム太郎」と「ミルモでポン」です。
これらの本は、日本のぬりえ本よりサイズ的にも内容的にもかなり豪華版になっています。まずシールがついていますので、シールとぬりえの両方をたのしめるようになっています。ぬりえは、左側に見本がついていますので、それをお手本に、ぬりえをするようになっています。


   

この他にも「ポンポンポロロ」、「シルバニアファミリー」などのぬりえ本が、同じような構成で販売されています。
   


以前中国の出版社に行ったとき、韓国のぬりえは中国でも人気があると言っていましたが、その韓国のぬりえは、日本のアニメのキャラクターのような目のパッチリした女の子のぬりえでした。
韓国のぬりえの傾向ならびに中国の話を合わせますと、日本、韓国、中キャラクターの好みが似ているのではないかと思いました。(館)

Posted: Nurie : 13年10月23日

海外ぬりえ研究室 チェコ編

『海外ぬりえ』 研究室 No.16  今月は、チェコ編です。

今月はチェコのぬりえをご紹介します。

チェコはアニメが盛んな国だそうです。そのアニメの背景には絵本があるそうですが、ご紹介するぬりえ本も大変独創的な印象を受けます。
とても素朴で、温かく詩的な感じのぬりえです。いくつかある本の中から、動物と人間のぬりえを紹介いたします。


①犬のぬりえは、「しりたがりやの子犬とお日様」というタイトルだそうです。それぞれのぬりえに、文章がついています。


②もぐらのクルテクは、すでにご存知の方が多くいらっしゃることと思います。クルテクは人気アニメの主人公だそうです。そのうちマトリョーシカのように人気になるかもしれませんね。
   

③リボンをつけた少女と帽子の犬は、一緒に冒険の旅をするぬりえのようです。


④少年とお父さんのぬりえは、少年が大人や動物とふれあう姿を描いているぬりえです。
   
   
いずれの本も見本のページが付いていますので、ぬりえがしやすくなっています。
サイズもA5サイズで小さめです。このサイズが小さい子どものぬりえには手頃なのかもしれません。


もし皆様も海外に行ったときには、空港や駅の本屋さんにぬりえの本が販売されていますので、海外旅行の記念のお土産に1冊、購入されるのはいかがでしょうか。

Posted: Nurie : 13年10月23日

海外ぬりえ研究室 中国編

『海外ぬりえ』研究室 No.15  今月は、中国 編です。

今月は中国のぬりえ本をご紹介いたします。
中国は2008年にオリンピックを開催し、2010年には万博が開催されることになっていました。そのように中国に注目が集まっている2009年に北京、上海を訪問し調査を実施いたしました。
北京、上海も繁華街にかなり大型の本屋さんがあり、子ども向けの売り場もかなり充実していました。これは中国が一人っ子政策をしているため、子どもの教育に熱心で子どもの才能を伸ばしたいという親の関心の高さが背景にあります。
ぬりえ本も様々な種類がでていましたが、単に塗るだけではなく、絵の描き方や塗り方を指導した本、中国と英語や数字などを学習できるなど、勉強と関連づけられたぬりえが多く見られました。
   
   

  
絵は韓国のものだそうですが、日本のアニメにでてくるようなお姫さまを描いたぬりえは、大変人気があるそうです。これらのお姫さまは果物、宝石、魔法等のお姫さまが描かれていますが、顔が可愛らしく、カラフルな色合いの服を着て、素敵なヘアスタイルの夢の世界を見せてくれるお姫さまが中国の子ども達を魅了するのだと思います。


   

その他のぬりえ本に、ウルトラマンを初め日本の様々なキャラクターがぬりえ本の中に使われていました。ドラえもん、ピカチュウ、ちびまるこちゃん、クレヨンしんちゃん等々。
今中国で人気のキャラクターは、羊の男の子「喜羊羊」です。様々なものに展開がされていて、人気のほどが分かりました。


Posted: Nurie : 13年10月23日

『海外ぬりえ』研究室 No.13 アメリカ編

昨年から始めた「海外ぬりえ研究室」ですが、何度も調査をしているアメリカをご紹介していませんでした。今月は、アメリカのぬりえ本をご紹介したいと思います。


アメリカでは、2005年、2009年にニューヨーク、2008年にサンフランシスコで調査をしています。
ニューヨークの本屋さん、サンフランシスコの本屋さんには、数多くのぬりえ本が販売されています。美術館ではニューヨークよりサンフランシスコに面白い、いいぬりえ本を数多く発見することができました。
アメリカの幼稚園では、1970年代にNatural Association for The Young Education という協会が子どもたちのアートワークについて、「自由な表現」と「プロセス」を重視せよ、という法案を通したことにより、5才以下の子どもたちは、
自分のできる範囲でする。創造性豊かな表現力 が重要視されるようになり、これらを実践するためには、自分で描いて、塗るということがより実施されるようになり、ぬりえが以前よりされなくなっているとニューヨークのYMCA内にあるナースリー・スクールのサリー園長は最近のぬりえ事情について話してくれました。
   

しかし本屋さんには、様々なぬりえ本が販売され、子ども達はぬりえは楽しいと、塗っています。
「Deluxe]というぬりえ本は、欧米での一般的なぬりえ本です。性別に関係なく、どちらがぬってもいいというぬりえ本になっています。線がはっきりしていて、大変塗りやすそうです。


   
「New York for Kids」はニューヨークの有名スポットのぬりえです。ニューヨークにやって来たお土産として、いいのではないでしょうか。


   
「Famous Women of The Cibil War」は、「南北戦争の有名な女性たち」を取り上げた歴史を学べるぬりえ本です。アメリカには、このような歴史を取り扱ったぬりえ本を他にも見つけることができます。塗るという行為をしながら、歴史的なことが頭に入るではないでしょうか。



2005年当時日本の歌手の”パフィー”がアメリカで人気となっていました。これはぬりえではなくステッカーブックですが、”パフィー”のアニメの本がでていましたので、ご紹介しておきます。(館)

Posted: Nurie : 13年01月07日

『海外ぬりえ』研究室 No.12 スイス編

スイスのぬりえ本をご紹介いたします。
スイスは2011年にチューリッヒとジュネーブを訪問し、幼稚園などを調査しました。
チューリッヒはドイツ語圏、ジュネーブはフランス語圏です。以前調査したドイツやフランスの国とで、ぬりえに対する反応が違いました。言語が違うと同じ国の中でも違いがあるかもしれませんので、2都市を調査いたしました。
結果は、ドイツとフランスの調査とまったく同じで、チューリッヒではぬりえに肯定的ではなく、ジュネーブでは積極的に使われておりました。
それでも、本屋さんに行きますとたくさんのぬりえが販売されていました。子ども専用の素敵な本屋さんがチューリッヒにも、ジュネーブにもあり、沢山ぬりえを購入してきました。
ジュネーブの子どもの本屋さんは、そのお店そのものが夢の国のような感じで、ただ本をならべるだけでなく子どもが喜ぶように作られていました。


      

このお店で購入した本の一つが"Dessins, griboullages et Coloriages"です。子どもだけでなく、大人にも適している素敵な本です。中に描かれている絵のデザインが大変お洒落で、レベルの高い本です。ぬりえをしても、自由に絵を描いても、いたずら描きのようにしてもよいというタイトルの本です。
 

   


チューリッヒで見つけた本は、"Gute Nacht!(おやすみなさい)" という本で、黒い地の中に白い線で絵が描かれています。従来のぬりえとは反対ですね。白い線の中に、色を塗っていくようになりますが、このようなぬりえを初めて見ました。逆転の発想で、面白いと思いました。


最後はジュネーブの本屋さんで見つけたぬりえができる絵葉書です。ちょっとお洒落で可愛いですね。(館)

Posted: Nurie : 12年12月02日

『海外ぬりえ』研究室 No.11 インド編

インドのぬりえをご紹介いたします。

「colour with pencil」と「DRAWING & COLOURING」というぬりえをご紹介します。
   
「colour with pencil」は色鉛筆で塗っていくぬりえ本です。お花、動物、魚、お菓子などの物の形や、凧上げ、虫とり、バースデーの模様など、動作をしている様子などをとりあげ、見本にしたがって、ぬりえをするように指導しています。見本には色鉛筆の濃淡などもはっきりと分かり、色鉛筆の仕上がりが学べるようになっています。
この会社では、ぬりえ本を様々出版しており、絵筆、クレヨンを使って描く本をはじめ、ジャンボサイズのぬりえ本など子どもたちのために発売しています。

   


「DRAWING & COLOURING」では、色というものは、子ども達を魅了しているが、この本のシリーズでは、子どもの中に生まれつきもっている色と形に対する興味を育むためのものであり、単に塗るためのぬりえ本ではなく、アートを育む本ですと基本方針を述べています。1月から10月まで様々な国のぬりえ本を紹介していますが、基本方針を本に示していたものはなく、インドのこの本が初めてです。

   


さて、中味は様々な線、カーブや波型、尖ったジグザグの線等を描くことからスタートし、見本を見ながら、線を加えたり、色の重ね塗りをしたり、鉛筆やフェルトペン(マジックインク)等材料の違ったもので描いたり、最終的には、立ったり、走ったり、ボール投げをしている人間の行動を描くという構成になっています。
この出版社では、子どもの色と形に対する興味を育み、描いたり、色をぬったりすることを好きになるようにするために10種類の本を発売しているそうです。


インドは、現在世界の本の印刷工場にもなっているそうで、ぬりえに関しても様々な本が出版されているようです。
最近はインドの経済成長も目覚しいものがありますので、子ども達もぬりえを楽しんでいることでしょう。(館)

Posted: Nurie : 12年12月02日

『海外ぬりえ』研究室 No.10  タイ編

タイのぬりえを紹介いたします。
タイ王国、通称タイは、東南アジアに位置する立憲君主制国家で、東南アジアの中心に位置し、国土面積は約51万4000平方キロメートル(日本の約1.4倍)ミャンマー(ビルマ)、ラオス、カンボジア、マレーシアと国境を接している国です。首都はバンコクです。

旅行としてたびたびバンコクを中心にタイに行ったことがあり、その中で収集したぬりえ本をご紹介いたします。

首都バンコクでは、東京と変わらない生活水準になっていますので、子ども達も携帯電話を持ち、ゲームに夢中です。しかし、少し田舎に行きますと、まだまだ本の世界をしらない子どもたちもいるそうで、学校の教科書も個人の所有ではなく、学校においてあり、それを共通で使うというところもあると、お聞きしたことがあります。そのような地区では、ぬりえなどを楽しむことはしていないかもしれません。


バンコクでは、街中やマーケットの中の本屋さん、キオスクのようなところで、ぬりえが販売されています。
内容は、歴史ある国ですから、タイの伝統と文化をあらわす物語のぬりえを始めとして、最近のアニメブームを繁栄したぬりえ、そして日本のマンガやアニメのぬりえなど多種多様なぬりえ本がありました。


タイでもっとも人気のあるぬりえは日本のアニメのぬりえだそうですが、タイの民話や物語、世界の童話、タイの生活、文化を伝えるものなどが沢山販売されています。それは、タイ政府の政策として、「子どもたちにタイの伝統文化を伝える」ことを取っているからだそうです。タイは大変重要な政策を実施していると思いました。

   
今回ご紹介するのは、民話の「金の魚」という物語のぬりえです。物語にそってぬりえをしながら、その民話を覚えるようになっています。絵がとてもタイらしく、手描きであることも魅力になっていると思います。



バンコクでは日本のアニメが人気ということなので、「とっとこハム太郎」にぬりえがありましたので、ご紹介します。バンコクでも子ども達は、アニメのクレヨンしんちゃんが好きで、親たちは一休さんを子ども達に見せたいと言うことを聞きました。これなどもまったく日本と同じだなと思いました。(館)

Posted: Nurie : 12年12月02日

海外ぬりえ研究室 NO.9 フィンランド編

フィンランドのぬりえをご紹介いたします。
フィンランド共和国は、北ヨーロッパに位置する共和制国家で、北欧諸国のひとつであり、西にスウェーデン、北にノルウェー、東にロシアと隣接する国です。首都はヘルシンキ。
1994年にEU加盟し、2000年にはユーロを導入しました。
2004年度に行われたOECD(経済協力開発機構)のPISA(学習到達度調査)では日本や韓国、香港などの教育熱の高い国や欧米先進国を抑えて学力世界一を誇っている国です。
学力世界一の国、フィンランドでは、ぬりえがどのようにされているのか2008年に調査に行ったことがあり、ぬりえ本を購入してきました。

フィンランドといえば、誰もが「ムーミン(Muumien)」を思い出すのではないでしょうか。そこでムーミンのぬりえ本をご紹介いたします。
   
本屋さんの店頭には数多くのムーミンのぬりえ本が販売されていました。ムーミンをキャラクターにしたグッズ類も様々なお店で販売されています。フィンランドの通訳さんもムーミンのミィーがプリントされたTシャツを着ていましたが、大人の人が来ていても可愛いプリントTシャツでした。ムーミンはフィンランドの国家的なアイドルのようです。


そのほかに「長靴下のピッピ」のぬりえ本もありました。物語からぬりえに展開するぬりえ本があるのだと一つ発見しました。

その他、少女であれば誰もが好きなお姫様のぬりえ本です。冠を頭につけるお姫様や舞踏会のドレスアップをするお姫様、王子様に貴族、道化師など王宮での生活を描いたぬりえ本です。
「ピッピ」と「お姫様」のぬりえ本はコンピューターではなく、手書きで描かれていますが、手書きタイプのぬりえは久々に見るもので、珍しいとおもいました。


フィンランドでは「幼稚園」ではなく、「保育園」と呼んでいますが、保育園は学校ではないので、勉強や技術的なことは教えないそうです。ですから保育園ではぬりえを自由にしていますが、園児の自主性にまかせていました。
ぬりえだけでなく、フィンランドの教育では、個人の自主性を育む教育に力をいれていることを実感しました。その点が、学力世界一になった大事な点であると思いました。(館)

Posted: Nurie : 12年12月02日

海外ぬりえ研究室 NO.8  インドネシア編

インドネシアのぬりえをご紹介いたします。

インドネシアには2008年に行きました。インドネシアには3回程訪れていますが、遡ること20余年程前に行った頃は、ジャカルタ唯一のデパートがまだ日本のスーパーマーケット程度の品揃えでした。
ところが2008年のジャカルタの街には、エルメスやグッチなど海外のブランドのお店が軒を連ねているほど発展をしており、ビックリさせられました。
ぬりえの購入のために書店を訪れると沢山のぬりえが販売され、その周りには子ども達が楽しそうに選んでいました。

今回はインドネシアらしいぬりえということで、インドネシアの島々の民族衣装と建築の違いを取り上げているぬりえ本をご紹介いたします。

27の地区に区分されたインドネシアの島々が3冊の本に別けられて、紹介されています。今回選んだ絵は、Aceh(アチェ)州とSumatera Barat(西スマトラ)州です。Aceh(アチェ)と聞いて、2004年のスマトラ地震を思い出された方もいらっしゃると思いますが、スマトラ沖地震におけるマグニチュード9.1という1900年以降チリ地震についで2番目に大きな地震が起きた場所ですね。
   
このエリアの女性はチュニック丈のブラウスにベストをつけたパンツ姿です。
男性は、更紗のターバンを頭に巻いています。

Sumatera Barat(西スマトラ)の女性はスカート姿でチュニック丈のブラウスに肩からスカーフのようなものがかけられています男性も同様です。

建物はどこも高床式ですが、屋根の形や飾りなどがそれぞれの特徴を出しています。
インドネシアの子ども達にとっても、それぞれのエリアの特徴をぬりえなどを見ながら覚えていくものと思われます。
インドネシアでも日本のキャラクターは大変人気で、違法なのですが、スーパーマーケットでは、きいちの少女がプリントされたTシャツが販売されていました。(館)

Posted: Nurie : 12年12月02日

海外ぬりえ研究室 NO.7

今月は、ギリシャ編です。
今月の本は、「アテネを塗ろう2004」というタイトルのぬりえです。2004年と言えば、ギリシャのアテネでオリンピックが開催された年です。

アテネオリンピックは、2004年8月13日から29日までギリシャの首都アテネで行われた第28回夏季オリンピックで、夏季オリンピックとしては21世紀最初の大会。アテネで開催するのは1896年の第1回大会以来、108年ぶり2回目だそうです。
私がギリシャを訪れたのは、実はこのオリンピックが開催される1年前のことでした。
街のあちら、こちらがオリンピックの為の建設工事が行われていました。そのため、少しばかり埃っぽかったです。ギリシャには遺跡が多いため、工事をするとそこに遺跡がでてきて、工事が中断してしまいなかなか進まないという声を聞きました。

実際私がみても、1年前でまだこのようなことをしていてもいいのかしら、間に合うのかしらと思うような印象を強く受けましたが、1年後には無事アテネオリンピックは開催されましたので、きっと間に合わせたのでしょう。
この本は、アテネの街の景色を塗る本ですが、欧米にはこのような街の景色を塗るぬりえ本が数多く販売されています。その土地に行ったお土産に、お父さん、お母さんがお土産に子ども達に買ってあげるのかもしれません。

本の中には、パルテノン神殿を始め、数々の遺跡や現在の国会議事堂、国立博物館、オリンピック競技上などの有名な建造物などや、街中のお土産屋さんの通りや地下鉄などアテネの今の景色が分かるような構成になっています。
ぬりえの左上には、見本となる色をぬった絵もありますので、子ども達は見本を見ながら簡単に絵を完成することが可能ですね。

裏表紙には、このぬりえ本のシリーズが紹介されていて、ぬりえをしながらギリシャ、キプロスなどの美しい景色の本や、さらにオリンピックの時期ということからオリンピックの競技のぬりえ本も出版されていて、数々の競技種目を覚えることができますと紹介されていました。

ギリシャの街の中の本屋さんでぬりえ本を探しているとき、「ドラゴンボール」のぬりえ本を発見して驚かされましたが、ドラゴンボールは世界的に人気のマンガですので、日本から遠く離れたギリシャでも子ども達が楽しみにしているということが分かりました。(館)

Posted: Nurie : 12年07月01日

『海外ぬりえ』研究室No.6 スコットランド

今月はスコットランドのぬりえをご紹介いたします。

スコットランドと聞いてすぐに頭に浮かぶものといいますとスコッチウィスキーとネス湖のネッシーというと余りに単純すぎますが、そのネッシーが表紙になったスコットランドのぬりえとぬりえをしながら学ぶことができる本です。

残念ながらネッシーは、表紙だけでなかにぬりえはありませんでした。内容はスコットランドの様子がわかる様々な景色やスコットランドのタータンチェック等のぬりえが左ページにあり、右ページにはクロスワードパズルや番号をつづけて絵を浮かび上がらせるもの、スコットランドの動物のクイズなどで構成されています。
    
日本の場合は、ぬりえ本といいますとぬりえだけで構成されたものがほとんどですが、海外のぬりえは一般にぬりえだけのものと今回の本のタイトルにあるように「ファンブック」(楽しみの本)とか「アクティビティーブック」という名前で、子どもの成長に役立つ作業や工作をさせながら学ぶことができる本がいろいろ販売されています。

欧米の方々は、日本と比較すると不器用といわれています。そのために欧米では様々なキッチン用具がいろいろ開発されているのだとおもいます。
日本やアジアの人たちの器用さは、お箸を使うことが役に立っているのではないかとアジアの国を調査して感じています。

海外では、子どもたちのために、工作などに工夫を凝らした、「アクティビティーブック」が考案されて、楽しみながら手先を養っているものと思われます。
本だけでなく、本にビーズや糸などのキットがついているアクティビティーブックなどもあります。
少女なら、昔私たちがリリアンに夢中になったようにそれらの本とキットを使って、ビーズのブレスレットを作ったり、編み物をしたりするのではないでしょうか。日本でもアクティビティーブックが楽しめるようになるといいですね。(館)

Posted: Nurie : 12年06月09日

『海外ぬりえ』研究室No.5 ロシア

今月はロシアのぬりえをご紹介いたします。

ロシアにはエルミタージュ美術館にすばらしい収蔵品があるということは、非常に有名なことと思いますが、ロシア美術についてはあまり知られていないと思うのは、私だけでしょうか。
ロシアには2007年の5月に行き、ぬりえの取材をいたしました。その際に本屋さん、スーパーマーケットなどを訪れ、ぬりえを購入してきました。
ロシアの本屋さんでは、大変感激いたしました。ロシアの人は本好きだということが分かりました。探している本を読めるように、椅子やテーブルが店内に置かれています。日本と大きく違うと思った点は、展示の方法です。本棚に背表紙をみせて並べるのではなく、単行本も絵本なども表紙を表にして、展示されていることでした。そのために、どんな本かとてもよく伝わってきました。
とくに絵本では、ロシアの絵の力や美的センスが大変高いことが分かりました。どの本も絵が素敵なので、皆買ってきたいほどでしたが、本類は大変重いので、全て購入するわけにもいかず、大変残念な思いをしました。
ぬりえ本のコーナーも同様で、ぬりえ本の表紙を前面にだして、展示をしていました。
ぬりえ本を購入する際は、できるだけその国らしい絵のぬりえ本を選ぶようにしています。
   
今月のぬりえ本は、背景にある建物や人物の服、食器などがとてもロシアらしいと思います。
ロシアの子ども達もこの美しいお姫様や恐竜の絵に胸をときめかせてぬりえをしていることでしょう。

そのほかにロシアのぬりえ本を見ていますと、1950年代を感じさせるクラシックな絵のぬりえ本も購入しました。クラシックな絵がきいちに通じるノスタルジーを感じたからです。
又年齢の低い子ども達には、鳥や魚やいちご等、一つのぬりえが大きく描かれていて、単純で塗り易いぬりえが販売されています。
長靴を履いた猫や眠れる森の美女などの物語のぬりえ、もちろんディズニーのぬりえも沢山販売されていて、幼稚園でも子どもたちは喜んでディズニーのぬりえを塗っていました。

ぬりえではありませんが、すばらしい絵本の絵を一枚紹介したいと思います。
絵本は「雪の女王」です。見ただけでその緻密さ、美しさが理解いただけると思います。
いつか機会がありましたら、ロシアの絵を見ていただきたいとおもいます。

Posted: Nurie : 12年06月09日

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